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2025.08事業開始

YURAGI始動 ― 日本の高付加価値インバウンド体験を、世界の富裕層へ

Willverse が2025年8月に開始したインバウンド事業「YURAGI」。その背景と、市場としての狙い。

Willverse は2025年8月、世界の富裕層に向けた高付加価値インバウンド事業「YURAGI」を開始しました。単なる送客や体験販売ではなく、体験設計・価格設計・運営・マーケティングを一体で担い、日本各地のコンテンツを国際市場で通用する体験へと再編集して届けます。本稿では、なぜ Willverse がこの事業に取り組むのか、そして市場としてどこを狙っているのかを整理します。

なぜ Willverse が YURAGI をやるのか

Willverse は「日本のプレゼンスを世界で高める」ことをビジョンに掲げています。日本には食文化・伝統工芸・精神文化・自然といった世界に誇るコンテンツが一国に集積している一方で、その価値を世界の富裕層に届け、正当な価格として受け取る仕組みが十分に整っていません。YURAGI は、この空白を埋めるために立ち上げた事業です。

海外には富裕層に選ばれるトラベルブランドが確立している一方、日本には世界水準で選ばれる同種のブランドが不在です。私たちはランドオペレーター(現地手配の担い手)を起点に、この空白領域へ参入します。

旅行業界は、これまで優秀な人材やテクノロジーが十分に入ってこなかった領域でもあります。Willverse が持つ「AI を活用した少人数精鋭のオペレーション」という強みは、この領域でこそ差別化要因として機能します。

従来のガイド型モデルには、ガイド個人の力量がサービスの上限を決めてしまう「天井問題」と、ノウハウが属人化して資産にならない「資産化問題」という構造的な弱点があります。YURAGI は、知識をコンテンツ資産に、接客をトレーニング可能な役割に、移動を設計された体験へと組み替えることで、これを解消します。

私たちの差別化の本質は「Exclusive Access(排他的アクセス)」です。YURAGI を通してしか出会えない人、通してしか入れない場所 ―― 契約に基づく独占的なアクセスこそが、模倣されにくい価値の源泉だと考えています。

そして YURAGI が提供するのは、消費の快楽ではなく、静けさと自己変容の時間です。日本を「聖域(Sanctuary)」として体験してもらうこと。それが私たちの目指す体験価値です。

市場としての狙い

訪日外国人旅行消費額は2025年に9兆4,559億円(前年比+16.4%)と過去最高を更新しました(観光庁)。費目別では宿泊費36.6%、買い物代27.0%、飲食費21.9%、娯楽サービス費等14.5%です。

YURAGI が主戦場とする「娯楽サービス費(体験)」はシェアこそ最小ですが、市場規模は約1.4兆円にのぼり、体験の価値を適切に設計・翻訳できていない伸びしろが最も大きい領域です。

一人当たりの旅行消費額で見ると、日本は約22〜23万円にとどまり、国際的にも高い水準ではありません。来訪者数の拡大が限界に近づくなか、一人当たり消費額を引き上げることは、地域への負荷を抑えながら経済効果を高める、現実的かつ持続的な成長手段です。

インバウンドは、自動車に次ぐ日本のサービス輸出第2位の産業へと成長しています(2024年、日本経済新聞)。YURAGI は、この産業を為替環境に依存しない基幹産業の一角へと育てることを目指します。

狙う顧客は、欧米を中心とした海外の富裕層です。海外の旅行代理店と連携した VIP 向けカスタム旅程を主軸としつつ、地域のコンテンツ事業者と協業し、書道・茶道・工芸をはじめとする日本各地の体験を高付加価値な形で束ねて提供していきます。

目指すもの

一時的なブームや円安に依存したモデルは持続しません。為替が戻った後も選ばれ続ける体験価値を、地域の現場から積み上げていく ―― それが YURAGI の基本姿勢です。同じ人数でも地域にもたらす経済的リターンを大きくすることで、地域がインバウンドを「誇りを持って迎える存在」として捉え直せる状態をつくります。日本の価値を、正しく世界へ。YURAGI はその実装を進めていきます。